役所打ち合わせの帰り、東京は品川にある原美術館へよりました。
閑静な住宅街の中にあります。
もともとは実業家の邸宅だそうです。
家にしては大きく、美術館にしては小規模でしょうか。
設計は渡辺仁。銀座の和光ビルなどの設計で知られています。
行われていた企画展示もなかなかです。
平日にもかかわらず、来館者も結構いました。
大きな窓がある展示室。
とても気持ちの良い展示室です。
このような窓から自然光と景色を大胆にとりいれた展示室は、美術館ではありそうでなかなかありません。
鑑賞では逆光を嫌いますし、自然光は変化もあるので難しいわけです。
また、太陽の光は美術品を痛めてしまいますので、作品保護の観点からもなかなかこうはできません。
自然光を取り入れる場合は、光量をコントロールできる、トップライトからの間接光が多いのです。
逆にいえば、作家がチャレンジできる展示室だともいえますね。
館内の一番奥の展示室の隅に一枚扉があって、そこを開けると奈良美智の常設展示室(アトリエ)があります。そこで実際に作業されていたこともあるとのことで、本人が吸ったタバコの吸殻ものなどもそのままだそうで、以降も、本人が来るたびに部屋内のレイアウトもかわったり、つまるとこと展示が変わりつづけるという、おもしろい試み。
でも残念ながら、この美術館は2020年12月に閉館の予定です。
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